開発者コラム

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05.25

2022

新型コロナウイルスのエアロゾル感染について

編集者:機能水事業部


  

いままで、接触感染と飛沫感染の2つとされてきた新型コロナウイルスの感染経路に新しい感染経路が追加されました。今回は、新たに追加された「エアロゾル感染」についてお話してみたいと思います。

■感染経路に新たに「エアロゾル感染が加わる」

 2022年3月28日、国立感染症研究所のホームページにて、「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染経路について」という記事が更新されました。
今回の発表で、いままでの新型コロナウイルスの感染経路とされていた、
 ・ウイルスを含む飛沫が口、鼻、目などの露出した粘膜に付着する:飛沫感染
 ・ウイルスを含む飛沫を直接触ったか、ウイルスが付着したものの表面を触った手指で露出した粘膜を触った:接触感染
のほかに
 ・空中に浮遊するウイルスを含むエアロゾルを吸い込む:「エアロゾル感染」
が新たな感染経路として追加されました。

■エアロゾル感染と空気感染の違いは?

 エアロゾル感染については、今のところはっきりした定義は決まっていないようです。日本エアロゾル学会によると、「“エアロゾル”とは気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子と 周囲の気体の混合体であり、粒子の径についていえば,分子やイオンとほぼ等しい0.001μm=1nm程度から花粉のような100μm程度までの広い範囲が対象」となるそうです。
 空気感染とエアロゾル感染は病原体を含んで浮遊する粒子の大きさと湿潤度が違い、感染経路としては別物として扱われています。 空気感染する病原粒子は小さく、乾燥しており、長く空気中を 漂うのに対し、エアロゾル粒子(と称しているもの)は、それよりも大きく、唾などの水分がまだ蒸発する過程のもので湿潤しており、空気感染する粒子に比べ、より早く沈降するといった違いが あるそうです。イメージとしては、弊社の過去のコラム(2019年10月7日)で取り上げた、“飛沫感染”と“空気感染”の中間のものと考えればよさそうです。


■エアロゾル感染を予防するには?

 今回、感染経路にエアロゾル感染が増えたとしても、私たちができる感染対策はいままでと変わっていません。厚生労働省のホームページの内容でも、
 ・「マスクの着用」や「手洗い」
 ・「3密(密接・密集・密閉)回避」
 ・「換気」
など、基本的な感染対策を徹底しましょう。
と案内されています。
特別なことをしなくても、今まで通り対策の気を緩めずしっかり行うことが大事です。
いずれにしても、マスクを外して会話ができる日が早く戻って来てほしいものですね。