開発者コラム

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01.08

2022

細菌とウイルスの違いってなに? 2

編集者:機能水事業部

 前回のコラムでは、細菌とウイルスの違いについて、構造、大きさ、増え方のご紹介をしました。今回は細菌とウイルスの治療法の違いや予防のポイントについてお話したいと思います。

       

■治療法は?

 細菌による感染症の治療法として、例外はあるようですが、多くの場合「抗菌薬(=抗生物質:細菌の細胞構造を壊したり、増殖する仕組みを妨害したりする。)」を服用することで症状を抑えることができます。 抗菌薬は細菌の特性に応じたさまざまなタイプの優れた抗生物質と合成抗菌薬があります。


 ちなみに、処方された抗菌薬は決められた量と回数を決められた日数で飲み切ることが大切です。症状が良くなったからといって、途中でやめたり回数や量を減らしたりすると、体のなかで抗菌薬が中途半端に効いた状態になります。 すると、その薬に対する耐性菌(細菌の薬に対する抵抗力が高くなり、薬が効かなくなるなど、薬への耐性を持った細菌のことを薬剤耐性菌といいます)が出現したりして、治るまでに時間がかかってしまうことがあります。


 一方、ウイルスは細胞膜がなく、人の細胞に寄生しているため、治療薬は少ししかなく、抗菌薬は効きません。一部、インフルエンザウイルスなどに有効な抗ウイルス剤(ウイルスの増殖を抑制する薬)はありますが、 基本的には無毒化したウイルスを体内に入れて免疫力を高め、実際に感染したときも急激にウイルスが増殖することを抑える役割の「ワクチン」を使って予防するしかありません。

■どうやって予防するの?

 感染症予防について、細菌とウイルスでは大きな違いはありません。基本的には、常に清潔を保ち、バランスの良い食事と運動を心掛け規則正しい生活を送り、免疫力を高めることが重要です。 また、食中毒の予防には、3つの基本 「つけない」「ふやさない」「やっつける」を常に心がけることが大切です。