03.08
2017
電解水生成装置を導入するメリットは?
溶液を希釈して使用する塩素系消毒剤と比べ、電解水にはどのようなメリットがあるのか、殺菌効果以外での電解水生成装置の導入メリットについてお話します。
電解水って、今使っている塩素系消毒剤と何が違うの?
生成装置や電解水の種類によってメリットの大小はあるものの、使用上のメリットは、ほぼ同じと考えてください。
- 蛇口をひねるだけで装置が必要な濃度の電解水を自動で作ってくれます。
市販の塩素系消毒剤のように希釈作業や濃度調整はいりません。(作業性アップ・安心感) - 水と塩(添加剤)を原料にしている電解水は添加剤の取り扱いや管理が楽で、
ランニングコストが安いのも大きな魅力です。(安心感・経済性)
ちなみに、塩素系消毒剤は開封しなくても、徐々に塩素濃度が低下してきますので注意が必要です。 - 水道水のように流水で使えるので、食品の直接的な汚染(一次汚染)のみならず、まな板や包丁などの調理器具や作業台、
さらには作業者の手指を介して起こる間接的な汚染(二次汚染)の防止にとても効果的です。
また、調理しながらこまめに除菌できるという点も大きな魅力です。 - 蛇口をひねるだけで新しい電解水がドンドン流れ出てくるので、食材と接触しても塩素濃度の低下が少なく、
低濃度での殺菌が可能になります。
また、低濃度で使用するので食材へのダメージや塩素の残留が少なく、すすぎも短時間で済み、
水道代の節約にもつながります。
流水で使用できることが最大のメリットです。
以上、ざっと電解水生成装置の導入メリットを挙げてみましたが、「流水で使える」というメリットについて、もう少し詳しくお話しましょう。
市販の塩素系消毒剤は原液を一定濃度に薄めて使用しますが、野菜や果物等を濃度調整した水溶液に入れると、塩素濃度が急激に低下します。これは塩素の特徴で、有機物に対して極めて敏感に反応します。
ちなみに、市販の塩素系消毒剤は漬け込み殺菌が基本なので、濃度の低下を考慮して、比較的高い濃度(100pp~200ppm)で使用することになります。
これに対して電解水は、蛇口をひねれば常に新しい電解水が供給されるので塩素濃度の低下が少なく、食材の汚れをしっかり落とせば低濃度でも十分に殺菌ができます。
実は、「塩素濃度は高ければ高いほど殺菌力が強い」とは必ずしも言えないのです。殺菌力にはpHも大きく関与してくるのですが、ここではその説明は省略します。
これだけではありません ~流水で使用できるメリット~
前述したように、二次汚染を効果的に予防できるということです。
ご存知かもしれませんが、食中毒の原因の約7割が二次汚染なのです。この二次汚染とは食材の腐敗等の直接の原因ではなく、手や包丁、まな板等に付着した病原細菌が食材を汚染して発生する食中毒のことです。
塩素系消毒剤での殺菌(漬け込み)が点の殺菌であるのに対し、電解水での殺菌(流水)は面の殺菌とも言えます。流しながら使えるということは、調理しながら、包丁、まな板、ザル、ボール等を水道水感覚でこまめに除菌できることになります。必然的に手も除菌されるので食材に菌が付着する可能性は極めて低く、二次汚染防止には大きなメリットになります。
流水による野菜の殺菌(例)
流水によるまな板の殺菌(例)-
同時に手も洗っていることになるのね!